バス車両の紹介
ここでは関東バスで現在使われているバスの一部を紹介します。
近年、「バリアフリー対応」「排気ガス対応」などの関係で、
毎年のように違う形式のバスが導入されています。


なお、車号というのは、バスのサイドに表記されている固有番号のことです。
営業所を示すアルファベットと3〜4桁の番号であらわしています。


■ ノンステップバスは寸法が異なるためにガードレールの切れ目に
  合わすことが難しくなっており対応に苦慮しています


特にお客様に関係する部分では、ドアの配置が異なってきたことです。
従来の3扉車はバリアフリー対応が難しいために平成8年を最後に導入されて
おりませんが、各バス停のガードレールが3扉車に合わせて切り込みをしており
最近導入されているノンステップバスでは、ガードレールが切れている部分に
扉が合わなくなっています。


また同じノンステップバスでも、製造メーカーや形式、年式によってバスの
寸法自体が異なっており「前扉」と「後ろ扉」までの寸法もマチマチです。
このため所定の停車位置に停車しても「後ろ扉」が、ガードレールの切れていない
位置になってしまうバス停が数多くあります。


ガードレールの切れ目の修正を会社に申し入れていますが、ガードレールは
バス会社が切ることはできず、全て所轄行政の判断となっており、修正は
思うように進んでいません。またバス停によっては街路樹などがあり、
修正不可能な場所もあり、私たちは対応に苦慮しています。



現在、多少停車位置をずらすことで対応していますが、


 ◆ 「前扉」に合わせて停車をすると「後ろ扉」はガードレールが切れていない

 ◆ 「後ろ扉」に合わせて停車をすると「前扉」はガードレールが切れていない


といった現象が起きています。
足元が大変に不安定になり、お客様にはご迷惑をおかけいたしますが
足元には十分にご注意ください。今後も改善を申し入れをしていきます。





車号3400番代・3000番代
(日産ディーゼル社製造)



平成2年から導入され、平成8年まで増備された関東バスの代表的な
車両で、現在でも最多の台数が活躍しています。3400台で特徴的な
ことは変速装置に「E−MATIC」という、自動変速装置が装備されている
ことです。 
導入当初は運転士の意に反した変速をするため発進・変速、停止時に
大きなショックがありましたが、現在ではかなり改良がされています。
しかし、発進してすぐに停車するときなどは、マニュアル車に比べると
ショックが大きくなってしまう欠点があります。


平成7年に導入された3000番代(3001〜3022)はマニュアル
ミッションになりました。


この3000番代が3扉車の最後で、以降は全て2扉車となっています。
このため3扉車は排気ガス規制の関係などで平成20年度くらいで全廃
される可能性が高いと思われます。組合としては、多くのお客様がご乗車
になれる3400台を多く残したいと考えていますが「排気ガス規制」
「バリアフリー法」の関係から難しくなっています。


<<参考・E−MATIC変速装置>>
乗用車などのオートマチック車(トルクコンバーター式)などど違い、
バス自体にはクラッチが装着されています。クラッチ操作はコンピューター
制御によってバス自体が行っています。会社はクラッチ板の交換時期延長を
目論んで導入しましたが、思ったより効果は出なかったようです。


「アクセル」「ブレーキ」のみ操作しますが、クラッチのつながり具合が
バス任せになるためショックが大きいという欠点があります。
特に「数メートルだけ進む」「走り出してすぐに止まる」という動作に
弱いようです。これは運転士がアクセルを踏んだ時点でバス自体は
「バスを動かす」と判断してエンジンの回転数を上げていきます。
しかし、すぐにブレーキを踏んでも「すぐに回転が落ちない」
「クラッチがつながったままで切れない」ということによりショックが
大きくなるのです。もちろん、ブレーキを踏みつづければクラッチは
切れます。現在はかなり改良されていますので安心してご乗車いただけ
ますが、飛び出しなどの急停車もありますので、どんなバスにご乗車に
なった場合でも、必ずつり革・握り棒におつかまり願います。






車号5100番代
(日産ディーゼル社製造)



平成2年から導入されています。詳細は3400台と同じですが、
長さが約50センチ長くなっており、多くのお客様がご乗車になれます。
しかし長さが長い分、投入できる路線が限定されるため、青梅街道と武蔵野
のみに、路線限定で配属されています。


 武蔵野営業所の「北裏」折り返し場は、5000番代ではバスが長い関係
で一回で曲がることができず、一回バックして切り返しが必要となっています。
ゆれる関係がありますので、ドアが開くまで着席のまま御待ちください。



車号1000番代
(日産ディーゼル社製造)



関東バスで最初に導入されたバリアフリー対応のバスで、通常のバスより
ステップが一段少ない「ワンステップバス」です。平成8年のみ導入されま
した。このタイプは車幅が20センチ程度狭くなっている関係から、多くの
お客様がお乗りできない欠点があります。また、バリアフリー対応の
バスは、関東バス伝統の3扉対応が難しいためこの年式から2扉となりました。


車号1100番代
(日産ディーゼル社製造)



関東バス初のノンステップバスで、平成12年より導入されています。
導入当初はオートマチック変速装置でしたが、後期型はマニュアルと
なっています(トルクコンバーター式ATのため乗用車と同様にクリープ
現象があるため発進・変速・停止時にショックがある欠点もあります)。
また行き先方向幕も電子式の「LED」となりました。


ノンステップバスは乗り降りがしやすい反面、車内が狭いという欠点が
ありますので、ラッシュ時にはお客様から好まれないようですが、
「誰にでも優しいバス」という観点でご理解願います。





2100番代
(三菱バス製造社製)


三菱製のノンステップバスです。
全車、青梅街道営業所に配属されています。他のノンステップ
バスより乗車定員が多いのが特徴です。一連のリコールなどが
ありますが、関東バスにおいても点検・部品交換などを早急に
行っております。青梅街道営業所に関しては、今後この
バスが主流になると思われます。ミッションは全てマニュアルです。



車号2300番代
(三菱バス製造社製)


三菱製のノンステップバスです。
全車、青梅街道営業所に配属されています。コスト削減のため
導入された車両で、中型バスを改良して長さを大型並にしてあります。
このためエンジンなどの主要部品は中型ベースとなっており、
車両単価は安く抑えられていますが、車幅が20センチ程度狭いために
圧迫感があるうえ、多くのお客様がお乗りになれない欠点があります。
組合としては、通常の大型ノンステップバスを導入するよう求めています。


<<参考・車幅による車内の違い>>

2100番代の車幅2.5メートル 2300番代の車幅2.3メートル
右側手前の優先席は横向き。
荷物やお客様の座り方によっては、
通路がかなり狭くなってしまいますが、
車幅が広いので大きな問題はありません。
車幅が狭いので、右側優先席を前向きに
変更して、少しでも通路を広くしています。
横向きシートにしてしまうと、お座りの
お客様の足や荷物で通路が狭くなって
しまいます。特にお立ちのお客様がいらっし
ゃると、出口に進めなくなってしまいます。


労働組合では、少しでも快適な車内にするために座席配置などを
研究・調査して会社やメーカーに要望を出しています。
コスト増になる部分を会社はとても嫌がりますが、
今後も粘り強く要請していきます。






車号800番代
(三菱バス製造社製)

全長9メートル、全幅2.3メートルの中型ノンステップバスです。
狭隘路線用に青梅街道・五日市街道・丸山(ケイビーバス)に導入されています。 

このバスの最大の欠点は、後部「降車ドア」の位置が他のバスと大きく異なるため、
バス停のガードレールの切れ目に全くあわないことです。特に青梅街道営業所所轄路線の
青梅街道上のバス停は、ほとんどガードレールとは合致しません。
一度車道に下りてから歩道に上がる形となります。


前述したように組合としては会社に「ガードレールを切りなおすように」と要請して
いますが、行政との兼ね合いもあるために難しいとの回答を得ています。
今後もガードレールの改善を要請していきます。




関東バスには他にも多数の車種が存在しています。
お客様に安心、快適にご利用いただけるバスが導入できるよう、今後も
会社と協議していきます。会社は常に「低コスト・車両単価の安いバス」の
導入を提案してきますが、道路の広い路線に対しても小さな「中型バス」の
導入を模索し、組合に提案してきます。私たちは多くのお客様がお乗りできるよう
大型バスの導入を今後も要求していきますので、ご支援をお願いいたします。